東京都内で設備投資を検討している中小企業に注目されているのが、躍進的な事業推進のための設備投資支援事業です。本記事では、制度の概要や対象者、助成額、メリット・デメリット、次回公募予測までをわかりやすく解説します。
躍進的な事業推進のための設備投資支援事業とは?
東京都および東京都中小企業振興公社(以下、公社)が実施する中小企業向けの設備投資助成金です。
すべての業種を対象に、製品やサービスの質的向上による競争力強化や、生産性向上を目的とした、
設備投資に特化した助成金です。
本助成金には、
Ⅰ 競争力強化/Ⅱ DX推進/Ⅲ イノベーション/Ⅳ 後継者チャレンジ/Ⅴ アップグレード促進
の5つの区分があり、申請するには取り組む事業がこの中のいずれかに合致する必要があります。
・全国向けの補助金とは異なり、東京都独自の制度である点
・助成額が原則100万円~1億円と高額な点(最大2億円のケースもあるが高難度)
が大きな特徴です。
どんな人が対象になる?
本助成金は、以下の全ての項目を満たす中小企業者等が対象です。
1.都内で実質的に事業を行っていること
・基準日現在で、東京都内に登記簿上の本店または支店を有すること
個人の場合は基準日現在で、都内に開業届があること
・基準日現在で、都内で2年以上事業を継続していること
2.機械設置場所が都内及び首都圏(神奈川、埼玉、千葉、群馬、栃木、茨城、山梨)であること
ただし、都外に設置する場合は、都内に本店があること
つまり、設備を都外に設置する場合には、
本店が都内にあり、かつ本店又は都内にある支店が実質的に事業を実施していること
が条件となります。
・問題にならない例
本店:東京(登記のみ)、工場:千葉、営業:東京
・危ないケース:
本店:東京(バーチャルオフィスや単に自宅を本店登記しているなど)、工場:栃木、従業員:東京ゼロ
1.の条件のとおり、都内で実質的に事業を実施していない場合には申請できません。
大型助成金のため、公社職員が実態をチェックに来る可能性はかなり高めです。
3.本助成事業の成果を、都内で引き続き活用し続ける予定があること
4.税金等の滞納がないこと、事業の継続に問題がないこと、社会通念上適切でないと判断される業態でないこと、など。
製造業はもちろん、IT・サービス業などすべての業種が対象になります。
「新規事業」だけでなく、既存事業の強化に使える点が大きな特徴です。
どのくらいの助成がある?
事業区分や要件、募集回によって異なりますが、基本的には
・助成額:100万~1億円(大規模設備投資にも対応)
・助成率:対象経費の1/2(要件なし)〜4/5(賃上げ要件やゼロエミ要件)以内
アップグレード促進区分のみ、助成額1億~2億円、助成率3/4以内です。
なお、最新の第11回の公募では、賃上げの実施が前提となっており、
賃上げ計画を達成できなかった場合は助成率が下がるという厳しい条件があります。
※助成額・率は募集回によって変動しますので、必ず最新の募集要項をチェックしましょう。
どんなことに使える?
本制度で助成対象となる経費は
「製品の製造」や「役務の提供」に直接必要な機械設備の導入経費のみです。
この「機械設備」とは、税法上の固定資産のうち、
「機械装置」「器具備品」「ソフトウェア」に該当するものに限定されています。
具体的には、
・機械装置・製造設備の購入費
・器具・備品の購入費
・ソフトウェアの導入費用
・導入設備の搬入・据付費用
などです。
いずれも1基(設備)あたり50万円(税抜)以上である必要があります。
対象外の例
・固定資産の内、建物、建物付属設備、構築物、工具、車両運搬具、等に分類されるもの
・リースやサブスクリプション等の固定資産にならないもの
単なる修繕や老朽化対応は対象外です。
大前提として、事業の発展につながる投資であることが求められます。
また、募集要項に明記されているわけではありませんが、最新設備を導入することやAI機能など、
他社が導入していない設備導入が基本です。
他の助成金と比べたメリット・デメリット
【メリット】既存事業の強化に使える!
・既存事業の設備強化に活用可能
製造ラインの自動化、量産体制の構築、特殊素材、難加工、複雑形状への対応、DX化など
既存事業を強化・高度化するための設備投資にも利用できます。
・高い助成率と高額な助成額
上述のとおり、上限1億円(アップグレード促進区分は2億)、助成率最大4/5と非常に高い助成率と助成額です。
・最長1年6ヶ月の長期事業期間
通常、補助事業は単年度(1年以内)で完了させなければならないものが多いですが、この事業は期間が長めです。
そのため、特注の大型機械など、発注から納品、設置、試運転に時間がかかる投資でも、余裕を持って実施できます。
⇒自己負担を抑えながら、大型の機械設備やシステムを導入できるため、
資金力が限られる企業でも大胆な投資が可能です。
【デメリット】面接審査があり難易度が高い
・書類審査+面接審査がある
一次通過者は書類審査に加えて面接審査が行われます。
事業計画・投資効果・実行体制について、しっかり説明ができる必要があります。
※経営コンサルタント等、自社以外の方の同席および代行は不可
・事業計画の具体性・実現性が厳しく問われる
・採択難易度が非常に高い
採択率は概ね10~40%程度と推測されています。
高額な補助金であるため申請が集中し、他の一般的な補助金よりも審査が厳格です。
⇒しっかりとした事前準備が重要になります。
最難関と言われる助成金ですが、高額な設備であれば申請する価値ありです。
次の公募はいつ?過去の傾向から予測
これまでの公募状況を見ると、本制度は年複数回(不定期)実施されています。
推測ですが、これまでのスケジュール傾向から、
第12回は春(4~5月)頃に申請予約、その後書類提出へ進むと予想されます。
令和7年度の募集状況は以下のとおりです。
第11回 申請予約:2026年1月9日~、申請受付1月21日~
第10回 申請予約:2025年8月22日~、申請受付9月19日~
第9回 申請予約:2025年4月23日~、申請受付4月30日~
※最新情報は公社の公式発表を確認しましょう。
まとめ|設備投資助成金の申請は専門家のサポートが重要
躍進的な事業推進のための設備投資支援事業は、
東京都の中小企業にとって非常に魅力的な設備投資助成金です。
しかし、面接審査があるなど難易度は高く、戦略的な申請準備が不可欠です。
BUDDYHOODでは助成金の申請支援を行っています。
経験豊富なコンサルタントが、事業計画のブラッシュアップから面接対策まで、
一貫して伴走支援いたします。
助成金の活用をご検討中の方は、
お問い合わせフォームもしくはお電話で、ぜひお気軽にご相談ください。

